コードを書けることで僕は本当に救われている
普段僕が仕事でコードを書くことはほとんどありません。
コードを書くことでチームや組織に貢献したい、という思いは常にあります。
同時に、僕はそうすることで自分の価値を一番出せるんだろうか、という思いもあって、やっぱりこっちが強いので、一年ほど前に僕は基本的にマネジメントに徹することにしました。
それでもたまにコードを書きたくなったりしますが、自分が中途半端に参加すると、結局他の人の動きを止めてしまったりすることになるので、やらない方がよっぽど良いです。
「いや、採用とか組織作りとかやめて、本気でやったら俺の方が絶対に書ける!」みたいなのもなくて、集中してやってもたいした結果にならないでしょう。逆に、そうなっちゃうようだったら自分よりも優秀な人を採用できてない、自分の仕事をできてないってことです。
なので、最新の技術への理解や、素晴らしいコードを書くことに関して、僕は確実に、簡単に、僕の周りのエンジニアに劣ります。
それでも、僕が書くコードがどれだけ汚くいまいちだったとしても、最後、誰もいなくなったとしても、自分でコードを書いて何とかすることができるだろう、と思えることで、僕は色んなことから救われています。
例えば、クックパッドはFacebookの2011年のf8でローンチパートナーになっているのですが、その開発は基本的に僕がやってきました。もちろん、誰かにお願いすることもできたと思いますが、僕は他の何かをほぼ捨てずに動ける状態でしたし、自分自身やりたかった、ということもありました。
ここ数日も、佐野さん(社長)と二人で丸一日開発してみたのですが、それなりにものづくりを進めることができています。
こういうことをできたのは、間違いなく、「自分が曲がりなりにもコードを書けるから」なんですよね。
もしそうじゃなかったら、他の誰かにお願いしてリソースを使ってもらうしかなかったでしょうし、そもそも動くことすらなかったかもしれません。そのときに自分の心境を想像すると、無力感が半端ないように思います。
なので、
「じゃあ僕がやります!」
そう言えること、そうできることで、僕は心から救われています。
例え素晴らしいコードやシステムじゃなくても、少なくとも価値を検証するまでのものづくりに、自分が手を動かして貢献できる。もっといけてるものをつくるのは、僕よりもよっぽど好きで得意な人たちがいてくれます。
コードを書けて良かったです。
僕が会うのはエンジニアの方々が多いので、コードを書けるのが当たり前でしょうが、それは必ず、今の自分を助けると共に、未来の自分も助けてくれると思います。
コードを書きましょう!
人は誰もがリーダーである
僕が面接で必ず聞く質問の一つは、
「今までにリーダーシップをとった経験、自分から動いて他人と何か成果を出した経験はありますか?」
です。普通だなおい。。って感じですね!
で、なんでか、ってのは以下にある通りです。
なんで全員にリーダーシップを求めるの?
ホントその通り。
人を動かして何かをやるのは本当に大変なことで、その経験があるかないかで、ものごとへの取り組み方は確実に変わってくると思っています。
- リーダーとしていい加減な行動をすることが周りにどれだけ迷惑をかけるのか
- メンバとして主体的に参加しないことがリーダーにどれだけ迷惑をかけるのか
- リーダーとしてでもそうでなくても、それらを理解した上で協調して成果を出そうとする行動が、どれだけチームを助け、ものごとを速く進めることができるか
自分の体験としてそういったことを理解しているからこそ、やったことのない人とは全然違う行動が取れると思うのです。
じゃあ、仕事でリーダーをやっていないとダメなんですか、って言うとそんなことは全くないです。
飲み会の幹事でも草野球チームのキャプテンでも勉強会の主催でも、何でも構いません。飲み会一つやるのだって大変です。
とにかく、自分が主体的に動いて、他人と一緒になって成果を出したことがあるかどうか、です。
「人は誰もがリーダーである」という平尾さんの本がありますが、そう、そもそも、人は誰でもリーダーなんです。
どんな環境にいたって、僕らはみんな、誰かを待ってるんじゃなくて、自分から行動して、周囲を変えていくことができるはずです。
誰だって、何かやって失敗したくないし、思った通りにいかなくてへこんだりすると思います。何も行動しない方が、傷つくことは少ないかもしれません。
でも、行動することで必ず何かが変わります。何もしなきゃ何も変わりません。
じゃあなんでリーダーシップをとって行動することがが大事になってくるの?ってのは、目指す組織のかたちが、中央集権的ではなく、分散したインターネット的なものだから、というのがその一因です。
誰かが指示して全体が動くのではなく、一つのビジョンのもとに集まった人たち個々人が、自分で考え、周囲と協調し、行動することで成果を出す。そんな組織をつくっていこうとしています。
なので、組織やチームは固定されず、状況によって変化し続けます。だから、いつだって、誰だって、リーダーなんです。
もう一度。会社も役職も立場も関係なく、いつだって、誰だってリーダーです。今年もいろんなチャレンジをしていきましょう!
世界一のオタクであれ
僕はクックパッドの技術部長として、エンジニアの採用に責任を持っています。
エンジニアが所属する部は技術部以外にもありますが、入社後に技術部に所属するかどうかに関わらず、すべてのエンジニアの書類選考、一次面接を僕が行っています。
いろんな人に会って話ができるのは楽しいですし、この人マジですげえ!みたいな感動があったりするおもしろい仕事である一方、プレッシャーはものすごくありますし、一日に数人会うとかなり疲れます。
技術的なところは、つくっているものやコードがあれば、前もってそれらを見せてもらうことでだいぶわかると思っています。けど、人的なところはホント難しくて、その人の一番良いところをちゃんと見られるように、引き出せるように、自分の中で聞くことリストを用意して、それを磨き続けています。面接で何を思って何を聞いているか、みたいなこともそのうちここに書きたいですね。
で、採用は組織づくりの本当に大事な要素の一つなので、いくらでも思うところ、書くことはあるのですが、その基本的なポリシーの一つが以下です。
だれをバスに乗せるか - 最初に人を選び、その後に目標を選ぶ
ビジョナリーカンパニー2に出てくることばです。第3章ね!
こういうポジションがあるから、僕らがこういうことをやりたいから、といった理由で採用しようと思ってやってはいなくて、「うおー、この人のこの能力はすごい!少なくとも今社内にいる誰にも負けないはず!」ってところがあるかどうかをすごく大事にしています。
その人の誰よりもすごいその能力があるんだったら、僕らはビジョンを達成するためにそれを活かした手段を取れるんじゃないか。どんな人がいるかによって、自分たちの進む道はどんどん変わっていくべき。
例えば、世界一の地図オタク、みたいな人がいたとすると、その人をなんかの型にはめるなんてもったいなすぎ、その地図オタクっぷりで料理を楽しくしようぜ、って考えます。
5科目全部70点取れます、も素晴らしいけど、4科目50点だけど1科目だけ95点です、でも良いじゃん、その4科目は95点取れる人たちに任せようぜ。それが組織でやる理由の一つなんじゃないかと思います。
だから、ここだけは絶対誰にも負けない!オタクです、って人にどんどん会いたいです。
「一万時間の法則」みたいな話もありますが、「それがもう好きで好きで仕方なくて、やっているだけで超幸せなんです」みたいな人たちが集まった組織は、きっとおもしろくて、世の中の仕組みをまるっきり変えてしまうようなものを生み出せる気がするのです。
というわけで、こう書いてみると僕も全然オタクっぷりが足りてないなあ。もっと好きを突き詰めないと。
では皆さん、良いお年を!
時を刻むのではなく、時計をつくる
こんにちは。クックパッド株式会社で技術部長をしています、井原と申します。
2011年ももうすぐ終わりですね!ホント早い。かなり意識しないと、時間だけがすぐにたってしまいます。
というわけで、ブログを始めてみることにしました。
- 技術の力で世の中を豊かにしたい
- 毎日の料理を楽しみにすることで心からの笑顔を増やしたい
- エンジニアが自分の技術力や創造力を使い、世の中に価値を提供し、それがきちんと評価される場所でありたい
等々、僕がクックパッドという場所で組織づくり、ものづくりをするには、いくつかの目標があります。
それらを実現するために、日々、いろんな挑戦をして、いろんな失敗をして、いろんなことを学び、少しずつ改善する。「よーし完成!」みたいなゴールはなくて、変わっていく自分たちや、自分たちの周りにあるものに合わせて、ずっとそれを続けていく。
僕が死んでも、100年後も、世の中に少しでも価値をずっと提供し続けられるように。
時を刻むのではなく、時計をつくる / Clock Building, Not Time Telling
ビジョナリーカンパニーに出てくることばです。
時を刻む == 世の中に価値を提供する、だとすると、自分が主役になって今この瞬間それを実現するのではなく、それが起き続ける仕組みをつくる。
クックパッドに入社してしばらくしたときに、全社員の前でそう言ったのを思い出しました。ヒーまだまだ全然できてないや。
僕はここで、きちんと理解できていないこともたくさんあるでしょうが、クックパッドで組織づくり、ものづくりをするにあたっての、自分なりの挑戦や理解を書いていこうと思います。
よろしくお願いします。